「木質バイオマス」の活用を都市の市民で考えるシンポジウムへ参加して・・・
先日、世田谷にある東京農業大学で行われたシンポジウムに参加してまいりました。
現在、日本では東日本大震災による原発事故をきっかけに、太陽や風、水、地熱、そして木質などを利用し生まれる再生可能エネルギーへの関心が高まっております。
しかし、再生可能エネルギーの一つでもある「木質バイオマス」の活用は森林資源に恵まれた日本において世界の森林保有国と比較し非常に低いのが現状です。
日本の森林は、手入れもされず薄暗く、生き物も絶滅の危機に瀕し、人工林は林業のグローバル化による木材価格の低迷により間伐も進まず、人材不足と高齢化が深刻化し、森林は様々な課題が山積みとなっています。
そこで!!
解決策のひとつとして、再生可能エネルギー「木質バイオマス」活用の可能性について、森の研究者、薪の生産者、不動産業者、薪ストーブの販売業者等の専門家と都市に住む市民の方々で都市と日本の森林を未来へつなげる暮らし方を考えるというのが今回のシンポジウムの内容であります。
シンポウジウムに参加し農業大学教授のお話やパネルディスカッションを通して、改めて薪ストーブの魅力と可能性を感じることが出来ました。
薪ストーブを多く普及させることで、地方の雑木林に人の手が入り、育ちすぎた木や間伐された木々は薪になります。
薪は人々の生活を豊かにし、多様なコミニュティ―を生み出します。
現在の都心部で販売されている薪の3割~5割が輸送コストになり、地方に比べ非常に高い販売価格となっています。
今後、薪ストーブユーザーが増えることで、薪の消費が増え大量の薪を一度に輸送することでコストを抑え、安定的な薪の供給に繋がるのではないか。
将来的にはガソリンスタンドならぬ薪スタンドが出来るなんて言う話もありました。
また、一般市民の方々からは薪ストーブの熱をセントラルヒーティングとして活用したり、太陽光と併用し、温水をつくり床暖房やお風呂のお湯として活用できないかなどの意見もありました。
このようなシンポジウムに参加するのは初めてでしたが、普段聞けないお話や会うことのない他業種の方々とお話しできたりと、とても有意義な時間となりました。
薪ストーブを普及させることが、将来の森をつくり、豊かな国をつくるのだと強く感じました。