薪ストーブの煙突と温度について
みなさん、こんにちは。
今日も昨日のブログ「煙突効果について」に引き続き、煙突と薪ストーブについてちょっと理論的な面から考えてみたいと思います。
今日考えてみるのは、温度とドラフト(煙突効果)の関係です。
温かくなってくるとドラフトが弱くなって燃えづらい、というのは薪ストーブユーザーであれば経験したことがあるのではないかと思います。
で、それを数式から見ていくとどうなのか?というのが今日のテーマです。
ではまず少しおさらいですが、下の式が煙突効果の働きを表している式です。
ここで、考察する条件として
外気温To
・「冬の場合」= 5℃
・「夏の場合」= 25℃
煙突内の温度Ti
・「着火直後」= 50℃
・「巡航運転時」= 200℃
として、合計4つの条件を組み合わせてそれぞれ計算してみました。
そして、その結果がこちらです!
これを見てみると、
・着火直後は外気温の違いによる影響は大きい
ということがわかりますね。
今回の温度設定だと夏と冬で約25%もの違いが出ています。
逆に、温度が上がってくれば、外気温によるドラフトへの影響は5%程とそれほど大きくはないこともわかります。
夏でも煙突が温まってしまえば、問題なく燃やせる、ということでしょう。
(そこまでしたい方がいるかは別ですが。。。)
そして、煙突内の温度が上がるとドラフトは約2倍になっていますね。
これは煙突内の温度を高くキープすることの大切さが表れていると思います。
煙突効果の式の注釈にも書いてありますが、煙突内の「平均温度」がドラフトに影響するので、例えば
・「煙突は吹き抜けをずっとシングル煙突」
・「ストーブの口元付近だけはすごい温度が高い」
・「でも上の方にいくと放熱して温度は低い」
という場合は、口元と外気温の温度差が大きくても、それほどドラフトは得られないことになりますね!
また、逆に断熱二重煙突をしっかり使って、素早く煙突内の温度を上げることができると、外気温によるドラフトの影響を受けづらいともいえます。
今回の煙突効果理論のシリーズは次回でとりあえずまとめです。
今日の最後の方に書いたような、煙突のプランニングと煙突効果の関係を計算しています。
是非お楽しみに!